前作↓
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作者ばれるけど気にするな


やぁ久しぶり諸君
私はスカトロ女に恋をしたうんこだ

俺はあれから何度も何度も里帰りをした
だが、また彼女は極度の便秘になってしまった
俺は発酵し、食べられる状態ではなくなってしまった
元々食い物ではないが。
いや、元は食い物だったんだぞ?
とにかく俺はまた流されてしまった

これが今生の別れだ
別れ際の肛門、彼女の寂しい顔はずっと忘れない
ずっと・・・

—やぁ、久しぶり
「こ、この声は!」
下水道管の中にはあのきゅうべぇ〜が居た
—久しぶりだね。隠れてしまったら困るじゃないか
「いや、あれは俺の意思ではなくて・・・」
—まぁいいや。早速だが緊急事態なんだ。早く来て!
「う、うん」
そう返事すると、俺の体はまたもや光に包まれ一瞬でテレポートした

「こ、ここは?」
そこは見渡す限り焼け野原だった。遠くでは何かが蠢いているように見える
—ここは、戦場だよ。
「戦場?」
—そうさ。今から君はここで人類の敵と戦うんだ
「人類の敵だと・・・?なんで俺がそんな強大な相手と!」
—だって、君は契約しただろ?
「契約・・・?あ!確か魔法雲子って・・・。くそっ!契約なんて解除してやる!」
—それはできない。君はもう対価をもらったはずさ。
「対価・・・・・・アレか!畜生!」
—それに、君が戦わないというのなら彼女の命も危ないんだよ。
「・・・・・・」
—さぁ戦わないのかい?
「・・・・・・分かった。戦ってやるよ!」
—よし、じゃあアレと戦っておいで!
「武器とかは?」
—ないよ
「・・・え?」
—だって君たち雲子って触れるだけで精神的にきついし
「いや、まぁそりゃそうだけど・・・。アレ、人じゃないでしょ?」
—でも、人でなくたってうんこに近づくのなんてハエ位だし。
「・・・・・・分かったよ」
—武器とかはないけど、契約すると羽が生えるから、空を飛ぶことぐらいはできるよ
「あ、ホントだ。天使みたいでカッコいいな」
—誰が見てもうんこだよ
「うるせぇ!じゃあ戦ってくるぜ!」
—うん。地球の為に頑張ってくれ給え。僕も近くで指示出したり応援するよ
「おう!!」
俺は勢いよく大地を蹴り、飛び上がった
飛んでる!
今までの流されていた人生とは違う新しい自分に出会えた

近づいてみると、そいつは何もかもが異様だった
自分の数百倍はあろうかという大きさ
体からうねうね出ている触手
口のようなものはあるが、おおよそ普通の生き物には見えなかった
「こ、これと戦うのかい?」
—そうだよ。倒すのは簡単さ。体当たりをすればいい
「体当たり?そんな生ぬるい攻撃で倒せんのか?」
—うん。さっきも言っただろう?君たちは触れるだけで大きな精神的ダメージを与えられる
「・・・そうだったな」
—じゃあ、仲間と協力して頑張ってね
「な、仲間?」
—うん。そこにいるだろう?君と同じ魔法雲子たちが
猛獣に気を取られて気づかなかったが、既に4体の雲子が戦っていた
—キミは5個目だよ
「5体・・・。戦隊ヒーローみたいだな。色とかあるの?」
—何を言ってるんだい?君たちは魔法雲子なんだよ。色なんかない。みんな茶色だ
「・・・それもそうだな・・・。でもさ・・・」
—ん?
「血便はレッドなのかな?」
—・・・つべこべ言ってないで戦ったらどうだい?
「分かったよ。ウケると思ったんだけどなぁ」
俺は更に飛んで巨体に近づいて行った
なかなか慣れなくて、何度か地面に降りたが、なんとか敵の前に辿り着いた
他の雲子も必死に体当たりしようとしていた
が、容易には近づけそうもない
「よお!新入り。お前も契約したのか!早速だが協力してくれ!」
一個の雲子が声をかけてきた
「あ、はい!で、俺は何を?」
「今は防戦一方なんだ!俺たちがこいつの攻撃を封じるから、お前が突撃してくれ!」
「お、俺がそんな重要な役目・・・無理ですよ!」
「やるしかないんだ!行け!」
「は、はい!」

返事はしたもののどうすれば良いのだろうか
とりあえずあの口みたいなトコロに突っ込めばいいのかな?
よし突っ込んでみよう!
「おりゃあああああああああああああああああ!」
「バカ野郎!そこは違う穴だ!」
「え!?」
「いや、それが言いたかっただけだが、あの穴は何でも吸い込むからな気をつけろ。雲子成分を擦り付けるんだから体を狙え!」
「はい!」
じゃあ・・・適当に死角になりそうな背後から・・・
「うりゃあああああああああああああああああ!」

べちょ

「grrrrrrrrrrrrrrrrraaaaaaaaaaaaaaa!!!!!!」
呻き声を上げて怪獣は去って行った
「え?」
「良くやったな!新入り!」
「え?これでいいんですか?」
「ああ、上出来だよ!」
—おめでとう。試練を果たしたね
「きゅうべえ〜か?」
—そうだよ。ところで、初めての戦いなのに凄かったね
「そう?そんなに難しくなかった気が・・・。まぁいいや。じゃあこれで僕は解放されるんだね。」
—何を言ってるんだい?戦いがすべて終わるまで契約は消えないよ
「・・・・・・それってあとどれくらい?」
—僕には分からないよ。でも、もう君はこの呪縛から離れられないんだ。じゃあね。次の戦いも期待してるよ
「おい!ちょっとまっ・・・」
「何を言ったって無駄さ」
急に傍らで疲れ果てていたうんこが口を開いた
「俺も随分と前に契約したんだ。もう俺の体もすり減って、人の体から出たときの輝きは見ての通り残ってないのさ」
「・・・他のみなさんも?」
「うん」
「うん」
「うん」
「そうですか・・・」
魔法雲子というものに気軽になってしまったが、案外大変そうだ
とりあえず、俺は行く当てもないので、一人の先輩雲子についていくことにした

しばらく飛ぶと、先輩の家に着いた
彼は、水道が敷かれておらず、干からびた便器の中で暮らしているらしい
彼曰く、落ち着くらしい
疲れていたので、寝ようとしていると、彼はいきなりこう切り出した
「なぁ、お前はなんで魔法雲子になったんだ?」
「そうですね・・・好きな人を救うため・・・ですね。」
「カッコつけやがって。ハハハ・・・・・・まぁ俺もそうなんだけどなぁ」
「え?」
俺が驚いていると先輩はこう続けた
「俺たちにとって、うんこをしてくれた人間は生みの親だ。勿論彼らは我々と種が違うし、皆、我々をただの排泄物とみなし、毛嫌いする。それでも、彼らが親であることに変わりはない。俺は、あの白い気持ち悪い生物に契約を迫られた時、契約しないと俺の大切な人も傷つくかもしれないと言われた。だから、契約したんだ」
「俺も・・・同じです。俺はその生みの親に一目ぼれしてしまったんです。そして、彼女を守ろうと思いました。でも・・・こんなところに連れて来られたら、もう彼女にも会えないですよね・・・」
「いや・・・会う方法ならある・・・んだが・・・」
「本当ですか!?」
「ああ・・・。だが、それにはリスクも伴うし、成功するかどうかも・・・・・・」
先輩は言いにくそうにしていたが、俺が続きを促すとこう言った
「あの、きゅうべえ〜がいるだろ?あいつが俺たちをこんなものにした元凶だ。俺があいつから聞いた話だと、元々は、人間の少女が魔法少女として活躍していたそうだ。だが、ある一人の魔法少女によって世界は作り変えられ、新たに魔法少女を生み出すことができなくなった。それによって、きゅうべえ〜は何か困ったらしい。ここまでは分かったか?」
「はい」
「それで、きゅうべえ〜は、魔法少女に代わる存在を見つけなければならなかった。それが、俺たち雲子なわけだ。元々、魔法少女は宇宙全体のためにエネルギーを搾取されるために存在し、その末路は絶望して魔女になるか、少女が身につけた何かを破壊されて戦死するかのいずれかだったらしい。そして、その魔女化するときに出るエネルギーをきゅうべえ〜は得ていたらしい。つまり、魔法雲子も、その末路は絶望しかない。ただ、魔法雲子は少女と違って、存在が不安定だ。きゅうべえ〜が居ないと魔法雲子として存在することすらできない。だから、きゅうべえ〜を倒せば、少なくとも「魔法雲子」としては存在できない。ただ、それは雲子としての存在が揺らぐことなのかもしれない。もしかしたら魔法だけが解かれ、また普通の雲子に戻るかもしれない。だから、きゅうべえ〜に軽々しく手出しは出来ない、と言うわけだ」
「はぁ・・・」
正直、よく分からなかった
だが、きゅうべえ〜を倒せば、元に戻れる可能性がある事だけは分かった
「じゃあ、そういうことだ。お休み。明日も戦いがあるかもしれない。英気を養え」
「待ってください」
「なんだ?新人」
「先輩はこのままでいいんですか?自分を変えようとは思わないんですか?現状維持を続けていれば、絶望しか訪れない。それをただ待ち続ける。それでええんか?」
「それもそうだが・・・」
「そんなルール変えてみせる、壊してみせる!一緒にきゅうべえ〜を倒しましょう!」
「・・・あぁ、そうだな。俺ももう一度彼女に会いたい。さぁ、とりあえず今日は寝よう。君も疲れただろう」
「ええ・・・。お休みなさい」
俺たちは、固い誓いを交わし、同じ便器の中で寝た

翌朝
脳の中に響いてくる苛立たしい声で覚醒させられた
ー大変だよ、君たち。また奴らが現れた。急いで!
「先輩!」
「落ち着け、まずは敵の殲滅だ。あと、残りの仲間にも昨日のことは秘密だ。協力が得られない不安もある」
「はい!」

かけつけると、目の前には昨日よりは小さい醜い存在が既に魔法雲子と戦っていた
—さぁ、早く君たちも戦ってよ!
「言われなくても分かってらあ!おりゃああああああああ」
先輩は、思いっきり敵に突っ込んでいき、敵の体に自身の体を擦り付けた
その瞬間
「ひっぎいいいいいいいいいいいいいいいいいい」
けたたましい声と共に、ヤツは消滅した
「先輩すごい・・・」
—そうだね、彼はすごいよ。これくらいの敵だと一瞬だ。昨日は敵が強かったから、苦戦していたようだけど
「じゃ、お疲れ様〜」
「お疲れー」
「お疲れー」
「お疲れ〜」
他の3人の雲子は散り散りになって帰って行った。結局、彼らとは関わる機会がなかったなぁ
—やっぱり、君は強いね。彼の教育係は君に決まったのかい?
「ああ、そんなところだ」
—それなら安心だね。今はまだ朝だ。君たちも今日は自由に過ごすといい
「そうだな・・・。でも、今日だけじゃなく永遠に自由を・・・」
—え、何か言ったかい?
「いけ、新人!」
「はい!」
先輩の合図とともに俺はきゅうべえ〜めがけて突進し、そして
ぐちょ
—ぎゃああああああ!!な、何をするんだ君!訳が分からないよ!
「スマンな、きゅうべえ〜。俺たちはもう無益な戦いにはこりごりなんだ」
—無益だって!?世界の均衡を保つためには君たちが戦わんなきゃならないんだ!
「そんなの関係ない。俺は、俺は、彼女との幸せを手に入れるんだああああああああああああああああああああああ!!」
—ぎゃあああああああ!!やめろ!僕の綺麗な白い体に汚いモノ擦りつけるな!ぎゃああああああああああああああ!
バタッ
「・・・死んだか?」
「そう・・・みたいですね」
「案外うまくいったな」
「はい、でもこの後どうなるか・・・」
刹那、きゅうべえ〜の屍が光り、俺たちを包み込み、また気絶した



ヤッホー☆私は柑菜
バリバリ現役の女子高生だよ☆
こんな時期だからって、いちいち現役って言葉に反応しないでねっ
ところで、私は今チョー急いで帰宅中なのです!
なんでかって?それはね、うんぴーが漏れそうだからなの!
早くしないと漏れちゃうよぉ
あ、よかったぁ。もうすぐおうちに着くよん
「たっだいまー」
「・・・・・・」
誰もいないのに元気よく挨拶するのが大事なんだよっ
って、そんなこと言ってないで早くうんちっちしないとね☆
けどね、ここで女子高生柑菜のワンポイントお洒落
私はね、うんちっちはおトイレじゃしないの
お部屋でするんだよ☆
その後にね、うんちっちを食べるの
あ、そんなこと言ってる内にうんちっちが菊門からひょっこりお顔を出してきたよ!
待ってね!今お皿用意するから!
さぁ、出ておいで!柑菜が受け止めてあげるよん
ぶりぶりぶり

「・・・ここは?」
気が付くと見覚えのある風景、そして見覚えのある皿の上にいた
あぁ、思い出した。ここだ。これが俺の探していた場所だ
俺がこの穴を忘れるわけがない
そして、排便後のこの嬉しそうな表情
彼女の顔が目の前にあった
「あ、あの!」
考えるより前に言葉が出た
「え?・・・え?今、うんちっちが喋った?」
「あ・・・はい。あの、お久しぶりです」
「ふぇ?・・・ひ、久しぶり?なに?チョー受けるんだけど!あはは、写メっとこっ」
パシャ
「あ、あのぉ・・・」
「じゃ、いただきまーす☆」
パクッ、ムシャムシャ
ゴクリ

やはり、彼女の内部は見慣れた風景だった
言いたいことは言えなかったが今はそれでいい
機会はこれから何度も訪れるだろう
それに、言葉で伝えなくたっていい
俺は彼女の中にいる。それだけでいいじゃないか




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