ゴミ箱は不要な物を排除する。

少年の部屋にある黒いゴミ箱。
中のゴミはいずれ燃やされる。

少年のパソコンにあるゴミ箱。
中のファイルはいずれ削除される。

少年は考えた。
どうして僕は不要な事、嫌な事を頭の中から消す事ができないの?

少年は博士に頼んだ。
博士は優れていたのですぐに忘却を恣意的に行う機械を開発した。

博士は聞いた。
「本当に、この機械を使うのかい?」


少年は迷わずスイッチを押した。



少年は自分を忘れた。


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