—20××年3月、自室
春休み、俺は部屋でアニメを観ている。
最近は21世紀初頭に流行ったアニメを嗜んでいる。
これが意外と面白い。
「けいおん!って面白いなー。あずにゃん可愛いし。」
あずにゃんは俺の理想の女の子だった。
昔、あずにゃんペロペロという言葉が流行ったのも頷ける。
「でも、最近のアニメの方が面白いなー。こっちのアニメの娘の方が可愛いし。くんくんぺろぺろ」
「はい、死んだー!あずにゃん死んだ!」
「え!?だ、だれ!?」
目の前には顎から長い白ひげを伸ばした老爺が宙に浮かんでいた
「ワシか?ワシは神じゃ」
「え!?は!?いや、確かにそれっぽいけど・・・」
「そうじゃろ?分かり易さというのはアニメの鉄則じゃ」
「まぁ確かに・・・。特に昔のアニメその傾向が強い・・・ってそんな話じゃなくて!何しに来たんだお前!さっきあずにゃんが死んだって・・・。どういうことだよ!」
「どういうことかじゃと?あずにゃんはお前が殺したんじゃぞ」
俺があずにゃんを・・・?ワケが分からない
「ははは、まぁ意味がわからんじゃろうな。まぁいい、ついて来るのじゃ」
「どこにだよ!マジで意味わからねえよ!うっ・・・」
いきなり目の前が光に包まれ、俺は気を失った
気が付くと、ガラクタの山の上に横たわっていた
そのガラクタの正体は大量のリアルなフィギュア達だった。
「こ、ここはどこだ・・・?」
「ほほほ、萌えるごみ箱じゃよ」
「も、燃えるごみ?これ、燃えないんじゃないですか?」
「燃えないけど、萌えるじゃろ?」
「・・・・・・は、はぁ。なるほど」
確かにどのフィギュアも美少女だらけだった。その中には見たことがある二次元のキャラクターの物も幾つかあった。その中には、あずにゃんも居た。
「あ、あずにゃん!すげー!めっちゃリアル!このフィギュア、もらっていっていいですか?」
「ほほほ、それは出来んよ。お主の力では、彼女たちをここから動かすことはできないのじゃ」
「・・・あのー、そろそろ分かりやすく説明していただけないでしょうか」
リアルなフィギュアの山。色んな時代のキャラクターがいる。共通点はおそらく女性キャラであることだけだ。理由が分からない。
「ほほほ、それもそうじゃな。まず、これらが萌えるごみということは分かったな?」
「はい」
「そう、彼女らはゴミなのだ」
「何だと!あずにゃんは可愛いじゃねえか!ゴギブリだけどゴミじゃねえよ!」
「まぁまぁ落ち着くのじゃ。でも、お前はあずにゃんが一番かわいいとはもう思ってないんじゃろ?」
「・・・ああ・・・。さっきまではそう思っていたが」
「そうじゃろ?つまり、ここは嫁としてくれる男性を失った二次元美少女キャラの墓場じゃ。あずにゃんはお前が最後の夫だったんじゃ。彼女らは今後、もう誰からも見向きもされなくなるのじゃ。ちなみに、ゴミはどんどん蓄積されていくから、上にあるのは最近夫を失った者達じゃ。下の方にはもっと昔のキャラもいるのじゃぞ」
良く見てみると周りには最近見た、昔のアニメの少女がたくさんいる。シャナ、ルイズ、古川渚、鹿目まどか、泉こなた、千鳥かなめ、そしてあずにゃんを始めとするけいおん!のキャラ達・・・。何故かムギちゃんが見当たらないが。彼女らはこれでも生き残った方なのだろう。数年前に糞アニメと称されたアニメのヒロインもいる。
「彼女らみんな・・・」
人間にとっては、ただ二次元のキャラなど消費物でしかない。事実、俺は今までそのように扱っていたことは否定できない。その結果がこれだ。自分に嫌気がさしてきた。
「・・・どうにかできないんですか?彼女らを救うことはできないんですか!!」
俺はどうにかしたかった。ゴミとして扱われてしまう彼女たちを。
「できないことはない。ただ、そうするにはお主自身も相当な苦行を強いられるぞ。それでも良いのか?」
「・・・あぁ構わねえ。やってやる!で、その方法はなんだ!」
「良く聞くのじゃぞ?それはじゃな、既成事実を作ることじゃ」
「・・・・・・なんだって?」
「既成事実じゃ。意味は分かるじゃろ?」
「うん、まぁ普通の意味なら・・・。でも、相手は二次元のキャラなんじゃ・・・」
「勿論じゃ。そのフィギュアにお主の精液をかければよい。ただ、その際にそのキャラクターのことだけを考えるのじゃ」
「なるほど・・・。それは、ココでやらねばならないのか?」
「いや、別にお主の家で構わんぞ?フィギュアはわしの力で連れて来られるしの、ふぉっふぉっふぉ」
「分かった・・・。やってやる!」
「よしよし。では、まず最初に救う娘を選ぶがよい。その娘と一緒にお主をもとの世界に戻してやろう」
「最初か。じゃあ・・・・・・あずにゃんで!」
「よかろう。では戻るぞ」
その瞬間、また先ほどのように気を失った・・・。
その後、自室・・・
「はぁはぁ、あずにゃん!あずにゃん!ぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろ!あー!あずにゃん可愛いよぉ。ぺろぺろぺろぺろ!あぁ!ヤッテヤルデス!うっ・・・」
俺の体から飛び出した愛液はすべて等身大あずにゃんにかかった。
そして、あずにゃんは消えた・・・。
この消えたことが、あずにゃんがゴミでなくなった証らしい。
「ふぉっふぉっふぉ。中々の腕前じゃ。日ごろからフィギュアにぶっかけている用に上手じゃの」
「・・・・・・まぁな。さぁ次を持ってきてくれよ。1日5人救うと決めたからな」
「よく頑張るのぉ。ほい、じゃあここに5人置いとくぞ」
「おう・・・。じゃあ、見られたくないから、出て行ってくれ」
「もうさっき見たがな。ふぉっふぉっふぉ」
「・・・気分の問題だよ」
「それもそうじゃな。じゃ、また明日来るぞ」
「ああ、じゃあなー。・・・さて、いっちょやりますか」
「ルイズ!ルイズ!ルイズ!ルイズぅぅうううわぁああああああああああああああああああああああん!!!
あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!ルイズルイズルイズぅううぁわぁああああ!!!
あぁクンカクンカ!クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!いい匂いだなぁ…くんくん
んはぁっ!ルイズ・フランソワーズたんの桃色ブロンドの髪をクンカクンカしたいお!クンカクンカ!あぁあ!!
間違えた!モフモフしたいお!モフモフ!モフモフ!髪髪モフモフ!カリカリモフモフ…きゅんきゅんきゅい!!
小説12巻のルイズたんかわいかったよぅ!!あぁぁああ…あああ…あっあぁああああ!!ふぁぁあああんんっ!!
アニメ2期放送されて良かったねルイズたん!あぁあああああ!かわいい!ルイズたん!かわいい!あっああぁああ!
コミック2巻も発売されて嬉し…いやぁああああああ!!!にゃああああああああん!!ぎゃああああああああ!!
ぐあああああああああああ!!!コミックなんて現実じゃない!!!!あ…小説もアニメもよく考えたら…
ルイズ ちゃんは現実じゃない?にゃあああああああああああああん!!うぁああああああああああ!!
そんなぁああああああ!!いやぁぁぁあああああああああ!!はぁああああああん!!ハルケギニアぁああああ!!
この!ちきしょー!やめてやる!!現実なんかやめ…て…え!?見…てる?表紙絵のルイズちゃんが僕を見てる?
表紙絵のルイズちゃんが僕を見てるぞ!ルイズちゃんが僕を見てるぞ!挿絵のルイズちゃんが僕を見てるぞ!!
アニメのルイズちゃんが僕に話しかけてるぞ!!!よかった…世の中まだまだ捨てたモンじゃないんだねっ!
いやっほぉおおおおおおお!!!僕にはルイズちゃんがいる!!やったよケティ!!ひとりでできるもん!!!
あ、コミックのルイズちゃああああああああああああああん!!いやぁあああああああああああああああ!!!!
あっあんああっああんあアン様ぁあ!!シ、シエスター!!アンリエッタぁああああああ!!!タバサァぁあああ!!
ううっうぅうう!!俺の想いよルイズへ届け!!ハルケギニアのルイズへ届け!うっ・・・」
「・・・喋り疲れた。昔の人はすごいな。・・・やっぱり二回戦だとイクのに時間かかるな。ちょっと休んで次行くか」
その後、その日のうちに残り3人の萌えキャラを救うことができた。
次の日・・・
「独りぼっちは、寂しいもんな、いいよ・・・一緒に居てやるよ。うっ・・・」
「もういいの。もう、誰も恨まなくてもいいの。誰も呪わなくてもいいんだよ?そんな姿になる前にあなたは私が受け止めてあげるから!。うっ・・・」
「たった一つの出口を探る。あなたを、絶望の運命から救い出す道を 。うっ・・・」
「私の願いは全ての萌えるごみを消し去ること。本当にそれが叶ったんだとしたら・・・私だって!もう絶望する必要なんてない!!うっ・・・」
「ティロ・フィナーレ☆!うっ・・・」
「1日で同じアニメのキャラを救うのも楽しいな」
その後も俺は女の子たちを救い続けた
1日5人で1年1825人。このペースで行けばアニメの女の子は何とか救えるはずだが、すべての二次元キャラを救うことはできない。
今も萌えるごみは増え続けている。
二次元キャラは普通の人間のように永遠に在り続ける。誰にも見向きもされなくてもその永遠の命を紡ぎ続けなければならない。
それは仕方がないことだ。
でも、忘れないでほしい。
そこに彼女たちがいたことを
30年後・・・
俺は一日5回オナニーを続けたおかげで息子が鍛えられ、今となっても枯れることなくむしろ1日20セットが基本となっていた
そのお蔭で20万人近くの萌えキャラを救うことが出来た
俺がコレを始めたころは毎日のように萌えるごみが増え続けていたが、東京都で青少年保護育成条例が可決したのを皮切りに、美少女が登場する漫画が次々に発禁となり、今となっては世の中に存在するのは男だらけの熱い漫画ばかりとなってしまい、新たなヒロインは生まれなくなっていた
「よぉ、久しぶりじゃの、少年・・・おっと今はもうおじさんじゃったな」
「おぅ、久しぶり神様。何の用だ?」
「実はじゃな、もう萌えるごみはほとんど残ってないんじゃよ」
「本当か!?じゃあ俺はもうこの義務から解放されるのか?」
俺は嬉しいはずだ。
俺はコレの為に今まで結婚することもなく、ずっと自慰に勤しんでいた。
もうすぐそれが終わり、俺は自由だ。
だが、この喪失感は何だろう。
何で俺は悲しいんだ。
「ああ、もう萌えるごみは救わなくてよい。その代わり・・・」
「その代わり?」
「燃えるゴミを救ってほしいのじゃ」
「・・・は?いや、だからもう萌えるゴミを救うのは終わりなんじゃ・・・」
「違う、燃焼の方の燃えるゴミじゃ。」
「それって可燃ごみの処理をしろってことか?」
「それも違う。ふぉっほっほ。やはりお主は昔から感が悪いのぉ。今、世の中にあふれている漫画やアニメはどんなものが多いか分かるじゃろ?」
「あぁ、萌えキャラが一人としていない男だらけの熱いバトル漫画・・・・・・まさか」
「昔よりは察しが良かったのぉ。そうじゃ。お主には今後、腐女子が飽きた燃えるゴミを救ってもらう。基本的には今までと方法は同じじゃ。お主になら出来るじゃろう?」
その時、俺は嬉しかった。
現実の生活は何一つ充実していなかったが、ホモになった覚えはない。
だけど、目の前には俺にしかできないことがある。
それが俺の生まれてきた理由なのだと。
俺は二つ返事で引き受けた。
数日後・・・
「あぁぁぁぁ、秀吉!君は男じゃないよ!性別秀吉だよ!うっ」ビュルル
流石に最初から男キャラはきつかったので、まずは男の娘から済ませていった。
だが、すぐにそんな日々は終わりを告げるだろう。
「明日はテニプリキャラでも救おうかなぁ」
一人の部屋でそう呟いた。
俺の多夫多妻生活はまだ始まったばかりだ!(注:主人公は現50歳くらいです
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