音も立てず一滴の水が蛇口から落ちた。
水滴は周りの風景をその中に写しこみながら落下し、渇いたコンクリートの表面をわずかに湿らせる。初夏の太陽がそれを容赦なく照らし、すぐにコンクリートは元の白っぽい灰色に戻る。
そしてまた少しすると水滴が落ちる。
久しく水が流れず朽ちかけたホースはその横でとぐろを巻いていた。
その繰り返しをミウは黙々と眺め続けていた。
コンクリートよりも白いワンピースから覗いた褐色の足は縁側の下で地面に付かず、揺れていた。
時折風が吹いてミウの座る縁側に吊るされた風鈴がチリンチリンと響いた。
ミウの眼には雑掌が生い茂る小さな庭の中にひっそり佇む古錆びた蛇口が映るのみだ。
木々から柑橘類の香りが空しく漂った。ミウはただぼうっとしながら雫が落ちるのを見続けるだけの虚無な時間をひたすら過ごした。
太陽もやがて下り始め、風が涼しさではなく肌寒さを感じさせるまでミウは座り続けていた。
ある時、開かれた障子が風ではない振動で揺れた床が軋む音がしてミウの背後の家の中から誰かが近づいてきた。
「ミウさん、そんな所にずっといると風邪をひきますよ」
そう言いながら若い青年は全開だった窓を閉めようとするが、網戸のレールにも窓のレールにも障子の敷居にもまたがって座るミウが動こうとしない限り何も閉めることができない。青年はミウの横に少しの間立っていた。ミウはずっと無表情だった。
「ミウさん、お願いですから中に入ってくださいな」
焦れったくなって青年が優しく声をかけるがミウは聞く耳を持たず、視線をずらすこともなく、じっと庭を、蛇口を見続けていた。その様子に諦めたのか青年は家の中に戻っていった。
太陽は傾き、ミウの目線の高さと同じくらいになっていた。夕焼け色の空は雫を橙色に染めた。
不意にじゃんじゃんと鈴が鳴る音がした。風鈴の涼しい音色とは違う。温かい音だった。綺麗というよりは柔らかい音。
縁側の下から猫が出てきた。夕焼けより薄めの黄色と茶色の虎猫。赤い首輪に銀色の小さな鈴がついていた。
小石が散りばめられた縁下からするりと跳んで猫は縁側の上に乗った。それでも微動だにしないミウを不思議に思ったのか虎猫は短く、に゛ゃあぁと鳴いた。鈴とは違って低い喉を鳴らしたようなダミ声だった。
その声にもミウは反応せずに猫背に座って庭を見たままだった。虎猫は小さな足をそっと静かに動かし始めた。
そろそろと歩きながら虎猫はミウの膝の上に乗ると丸くなってしまった。
そこで初めて気づいたかのように、ミウはそっとその視線を膝の上に落とした。首だけを上に向けた虎猫の黄玉の様な澄んだ目にミウの顔が映った。
虎猫は短く欠伸をするとまた首を自身の中に埋めてより丸くなった。ミウの膝の上に乗るのが悪いかとでもいうような欠伸だった。
ふわりと黄金の毛に褐色の手の平が乗せられた。すくようにしてミウの手が金色の海に波を起こすと、虎猫は気持ちよさそうに喉を鳴らした。ミウは猫をなでながらまた視線だけを庭に向けた。その顔はいくばくか微笑んでいるようにも見えた。
陽は沈む直前で、夕闇が蛇口を不気味に浮かび上がらせていた。絞り取るようにしてスローモーションに雫が落ちようとするが離れ切ることが出来ずに伸び縮みを繰り返していた。恐らくは次が最後の一滴。そんな気がした。
微かな風が吹いて雫は蛇口を離れた。もう暗くてよく見えないコンクリートに落ちたはずだ。
辺りは夜になり始めていた。ミウの後ろから淡い電灯の光が漏れている。
ミウは数時間ぶりに身体を動かした。虎猫はそっと素早くミウの横に降りる。
両手に力を入れて家の外に出していた両足をずるずると引き上げる。それからゆっくりとぎこちない動作で彼女は立ち上がった。もはや蛇口の方を向いていない眼は虚ろにどこかを見ていたようだ。
ミウが網戸を閉めようとすると虎猫はさっと庭に跳び降り、ジャランと鈴が鳴った。
網戸を閉め、窓を閉めるときには風鈴が鳴った。それを聞くと虎猫は闇の中に消えていった。
最後に障子を閉め終わるとミウは家の中の人工的な光へと向かって歩き出した。

この日の夜の食卓には色とりどりの野菜と旬を少し過ぎたタケノコや暑さを忘れさせてくれる冷奴などがテーブルの上に所狭しと並んでいた。そしてその中央には庭で取れた時期外れのミカンが異様な美しさを放って五個ほど器に重ねてあった。
四角形をした低めのテーブルには先ほどの若い青年とその妻と娘が先に席に着いていた。淡い電灯はどこか薄暗い影を作っていた。娘はミウが引き戸を開けてリビングルームに入ってくるのを見ると眼を煌めかせた。青年達はミウが来るまで夕飯を食べずにずっと待っていたようだ。娘が喜んだのは食事をやっと取れることに対してだろう。ミウはそう判断した。
「すいません、こんな遅くまで待たせてしまって」
ミウはまず謝罪の言葉を口にした。久しぶりに声を出したからか、か細い声しか出なかった。喉の奥も胸の奥も締め付けられるような気がした。一瞬、食卓は微妙な空気に包まれたが、青年がすぐに取り直していただきますと言うと、他の三人もそれに倣っていつもの様に夕食が始まった。テレビは消してあり、誰かが何か言わないと部屋の中はしんとなった。
各々が黙々と箸を動かしてもぐもぐと食べ続けていると、数分の無言に耐えられなくなった娘が母親の方を向いた。
「なんでいつもはおしゃべりするのにきょーはしずかなの?」
娘の口の周りに付いたご飯粒を母親が取りながらそれを逆に問い直した。
「みほはどうしてだと思う?」
娘は美穂といった。美穂は少しの間うーんとか言いながら考えていたようだがやはり分からなかったようだ。
わかんない、と言って母親の方をもう一度見た。母親は手を伸ばして細く柔らかな髪ごと美穂の頭を撫でた。
「今日はそういう日だからしょうがないの。分かった?」
母親は人差し指を口の前に立ててしーっと言った。
「そっかー。わかった、みほもしずかにする」
美穂も真似をして指を立てるとしーっと言った。
そんな2人のやりとりをミウと青年は何も言わずに聞いていた。またも静寂が四人の間に訪れる。
ミウは自分の分の夕食をさっさと食べ終わると箸を置いた。ずっと目に入れないようにしていたミカンの方をミウが見ると、青年夫婦の間にわずかな緊張が走った。その挙動を夫婦は茶碗持ったまま横目で見ていた。少しの間、美穂以外の手が止まる。
—音も立てず一滴の水がミカンの上に落ちた。涙は夫婦と美穂の視線を映しながら鮮やかなミカンの皮の上をツーッと伝っていった。
渇くこともなく次から次に涙は零れた。
「ごめんね、泣かないつもりだったのに」
さっきよりも細く、消えてしまいそうなかすれ声でミウはそう言った。
ただただ涙を流し続けるミウを3人は見つめていた。
「謝ることなんて、ないですよ」
青年は語りかけるように言った。その妻は立ち上がってミウの背中をさすった。そんな3人を美穂は不思議そうに見ていた。
「お母さん、無理しなくていいから」
母親のその母親への言葉にミウは泣きじゃくって声を出すこともできなかった。すすり泣きは号泣へと変わり、甘いミカンはしょっぱい水たまりに浸った。
「ごめんね、ごめんね、いつまでも引きずって」
ミウはもう誰に謝っていいかも分からなかった。

遠くて近い昔の話。
ある少女がのどかな田園風景の中を真夏の燃える太陽の下、歩いていた。セーラー服がその日光を受けて純白に照り返す。彼女は近くで一つしかない学校に通う優秀な女学生だった。その日も学校の帰りだった。
彼女は接する稲穂の中で泥にまみれながら必死に雑草取りをしている少年を見つけた。
不意に彼が手を止め、背を伸ばすとちょうどその水田の横を歩いていた彼女と眼が合った。
少女はその少年が農作業で汚れていてもその瞳は、彼の浸かっている水の様に透明な煌めきを持っているのに気付いた。
—美羽と言うその少女は瑞穂というその少年に恋をした。

2人は互いに数分見つめ合ったまま無言だった。先に口を開いたのは少年、瑞穂の方だった。
「上の方のでっかい家に住んでる人だよね」
「え、あ、はい。そうです」
美羽はどぎまぎしながら答えた。美羽の家は当時、かなりの富裕層に属していた。近隣の農家から羨望の眼で見られていた。
瑞穂の方はというと農家の中でも小作で貧しいと言えば貧しかった。その時の瑞穂はそんな事など全く気にしていなかった。
もう少し、話をしたい。そう思って瑞穂は話を続けていた。美羽も同じで、2人は砂利と雑草の混じった土手に腰掛けながら色々と話をした。
「俺はさ、庭師になるのが夢なんだ」
「庭師?農家じゃなくて?」
農家の子は農家を継ぐのが当たり前だったから美羽は意外に思った。
「農家って言ってもウチは大したことないし、俺は末っ子だからさ、頑張ればなれると思うんだよ」
そう言う彼の目は輝いていた。ああ、これが私の彼に惹かれた理由かもしれない、と美羽は思った。
「いいなぁ、ちゃんとした夢があって」
「君はないの?」
「うん。特になりたい、とかやりたい、ってことが何も思いつかないの」
「そっか、意外だな。学校に行ってるぐらいだから何かやりたいものがあるのかと思った」
「全然。勉強してもつまらないし、辞めちゃいたいぐらい」
風が吹いて、手入れされた稲穂がサーッと音を立てて揺れた。
「そうだとしても、やっぱり羨ましいよ」
「羨ましい?」
「だって、俺なんか毎日こうやって田んぼとか畑の仕事しなきゃいけないから、学校なんて行かせてもらえないからさ」
「えーそうかなぁ・・・」
そこでその話は若干気まずくなって2人はまた違う話をし始めた。そして気が付くと、金色の稲穂が茜色に見えるぐらい夕方になっていた。
瑞穂は立ち上がって鎌や軍手を取ると美羽を送っていくと言った。勿論美羽が断る理由もなく、2人は坂の上の向こうに見える大きな家を目指して歩き始めた。
それからはほぼ美羽の学校がある日には2人はその坂で話をしながら帰るようになった。
ある時、2人が仲良くしているのが美羽の両親に伝わると、美羽は貧しい農家のしかも末子ごときと付き合うなと言って怒られたりもしたが、強く惹かれあった2人が離れることはなかった。
やがて、田んぼから稲が刈り取られ、乾いた泥だらけになった頃、瑞穂があるものを美羽に渡した。
「これ、ウチで獲れたやつ」
美羽は渡されたミカンが彼の目と同じくらい輝いているのに驚いた。
「綺麗な色ね」
「だろ。あんまり綺麗だからガキんちょがよく盗みに来るんだよ」
「分かるかも。こんなピカピカしたミカンがあったら私も取っちゃいそう」
2人は笑いながら、そのミカンを分けて食べた。少し酸っぱいかと思うと後から甘い果汁が溢れ出して、美羽は今まで食べたものの中で一番おいしいと思った。
「すっごくおいしいね」
「味も良いからさらに盗まれるという訳さ」
瑞穂は誇らしげに胸を張った。瑞穂はこれから後も、冬の間はたまにミカンを持ってきたため、すっかり美羽の大好物になってしまった。

2人が出会ってから半年と少しが過ぎると美羽は卒業が近くなり、大学への進学をするかどうか決めかねていた。
「行けるんだったら、行った方がいいよ」
瑞穂もそう言った
「でも、やっぱりなりたいものがないよ」
ある日の夕暮れ前に2人は近くの河原でそんな話をしていた。
「したい事とかなんもないの?」
瑞穂が石を投げると、意志は川面を何度も跳ねてぽちゃんと沈んだ。
「うーん・・・。」
美羽が真似して投げると石は跳ねずに沈んだ。
オレンジ色の太陽が出来た波面の中で揺らめいた。
「ミカン食べたい」
唐突に美羽は言った。
「そういうことじゃなくてさぁ・・・」
瑞穂は苦笑いをした。
「ううん。そうじゃなくて、ずっと食べたい・・・」
美羽の顔は真剣だったが、太陽よりも真っ赤で熱かった。
「ずっとって・・・・・・え?」
瑞穂の目がその言葉の意味に気付いたのか大きく開かれる。
「そう。ずっと。ずーっと!ずっと!ずっと!死ぬまで!」
美羽は立ち上がって叫んだ。
叫んで叫んで、疲れるとパタンと座り直して瑞穂の目を見た。実を言うとね、と美羽は枯れそうな声で言った。
「なりたいものは1つだけあります」
そう言って言葉を続けようとすると、瑞穂はハッとして彼の手の平で美羽の口をふさいだ
「そこから先は君に言わせることじゃない」
俺から言うのは気が引けるし、勇気が出なかったんだ。と言う言い訳をした。でも、君がそこまで言ってくれるなら次は俺の番だとも言った。
「美羽、結婚してくれ。ミカンならいくらでも食わせてやるから」
瑞穂の手の平に涙を零しながら美羽は何度も何度も首を縦に振った。
恋が愛に変わり始め、2人は長い坂道を登り始めた。

ポツリポツリと雨が降り出し、すぐにザーザーと大降りになり始めた。
冷たい雨と闇の中で美羽はもがいてもがいて這い出ようとした。
遠くに淡いオレンジが見えた。それを掴もうとするが動くことすらできない。
苦しさと悲しさと痛みが彼女を襲い、覆い続けた。
暗い灰色の雲に切れ間はなく、稲妻だけが空しく光り続けた。
息が詰まってミウは目を覚ました。
天井にぶら下がった橙色の豆電球が暗闇の中で淡く灯っていた。
「お母さん、大丈夫?」
ミウが横になっている布団の横で柑奈は心配そうに母の目を見ていた。
夕食で泣き疲れたままいつの間にか寝ていた様だった。心が少しずつ落ち着いてきた。
「大丈夫・・・じゃないかも」
びっくりした様に柑奈はミウの目を見た。
「お母さんがそんな弱音言うの初めて聞いたかも」
ミウは長い坂を登り始めた時から気丈に振る舞ってきた。そうでなければ転がり落ちてしまいそうだったから。
特に娘が生まれた時からはより強く生きてきたつもりだった。葬式の時でさえ、彼女は涙は流しても弱音を吐くことはなかった。
「長かったねぇ」
「長かった?」
「そう、うんと長くて、辛くて・・・幸せだった」
「いいなぁ」
柑奈は瑞穂の様なイントネーションでそう言った。何がいいもんか、とミウは思った。
「もう幸せじゃないの?」
柑奈は柑奈の言葉でそう言った。
ミウは当たり前よ、と言いそうになったが、言葉を詰まらせた。
「お父さんはいなくなってもさ、私もいるし、美穂もいるよ」
ミウは頬を打たれた気がした。羽ばたき疲れた渡り鳥は海のど真ん中で流氷を見つけた。
「そうだね、そうだよね」
スゥーという寝息が聞こえた。
ミウが布団をめくるとすぐ横で美穂がミウにしがみつくように寝ていた。
「『おばあちゃんが泣いてたからいっしょに寝てあげる』って言って聞かなかったのよねぇ」
柑奈は美穂の頭を優しくなでた。
「夜ご飯の時も『おばあちゃんが来るまで待て』って言うから私達が先に食べる訳にも行かなくてさ。いつからこの娘はこんなにおばあちゃんっ娘になったんだか」
ミウは信じられないという顔で美穂を見つめた。特に孫を可愛がっていたとかいう訳でもなかったのにと思った。美羽の中心はずっと瑞穂だった。
だけど、急にその孫がとても愛おしく思えた。月見をしていたら他の星の方が美しく見えた。そんな感じだった。
「私は馬鹿だったね」
「え?」
不思議そうな顔をする柑奈の目を美羽は見た。
「ミカンはまだある?」
美羽は柑奈の疑問をよそに尋ねた。
すると、柑奈は微笑んだ。
「はい」
手渡されたミカンはいつの時よりも瑞瑞しい色をしていた。
ゆっくりと皮をむき、一房を取ると美羽はそれを口に入れた。少し苦かったがその後にきた甘さは変わらないままだった。
「ありがとうね」
美羽は柑奈にそう言った。
「どういたしまして」
柑奈はにっこりと笑った。
いつの間にか雨は止んで静かな夜に淡く優しい光が零れていた。

翌朝、一筋の濃い香りがする煙が部屋を満たした。美羽は仏壇の前で手を合わせた。
写真の中のミカンと剪定バサミを持って笑う男を少しの間見続けていたが、立ち上がって縁側に向かった。
勢いよく障子と窓と網戸を開けると昨日の虎猫が庭にいた。
「また来たの?」
黄玉の目はミウの目を見ていた。美羽の目は猫を見ていた。
虎猫は縁側に乗ると鈴を鳴らしながら美羽の足にじゃれついてきた。あまりにもじゃれついてくるので美羽が猫を両手で持ち上げると、美羽はその首輪の赤色の中に黒色が滲んでいるのに気付いた。汚い平仮名で”みずほ”と書かれていた。
「あの人ったらいつの間に・・・」
意外なその名前に驚きながら美羽はその首輪を外してやると、虎猫は庭に跳び戻った。
虎猫は首だけを美羽の方に向けて美羽を見た。そして短く澄んだ声でにゃあとだけ鳴くと満足そうに山の方へと走って行った。
「不思議な猫ねぇ・・・」
美羽はつっかけを履くと長らく手入れされていなかった庭の雑草取りを始めた。
朝露が美羽の乾いた手を湿らせる。
黙々とむしり続けていると、柑奈達がやってきて一緒に草むしりを手伝い始めた。
気が付くと日は昇って、美羽たちは汗だくになっていた。
山積みになった雑草を持って美羽は家の下にある焼き穴に向かうことにした。
家の前を出て坂を下った先の田んぼの横の穴によいしょと草の山を放り投げた。
前に焼け残った灰の匂いが新しく入れられた草の匂いに打ち消された。
首にかけたタオルで汗をぬぐって美羽は頭上を見上げると、初夏の太陽がさんさんと輝いていた。
少し首を下げると自分の家が見えた。咲き始めたミカンの白い花も。
更に下を見ると手を振る少女の姿が目に映った。美しい稲穂が揺れるようだった。
—私は彼を愛していた。もちろん今も愛している。だけど今は彼だけじゃない。彼の全てを、彼の残した全ても愛し続けよう。
美羽は大きくその手を振りかえした。


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