5位 夢日記 / EAT 6点
・実話が元なんです?
・さてはほんまもんの夢日記だな?
・めっちゃ急いで?書いた感が伝わる作品でした。メモ帳のくだりは若干思うところがあって笑うに笑えなかったです。
・忘れ物はメモすれば覚えられる。だけど努力のやり方を忘れたらどう思い出せばいいのだろう。いや、元から持っていないものを「忘れただけ」と思い込んでいるだけなのかもしれない……
・使いかけのメモ帳わかりすぎる
[あとがき]
どうもこんばんは。雪男です。
自分が提案した忘れ物というお題だったので何か出さねば、と思ってはいたものの、考えた話は起承転結がプロットとしてまとまらないまま投稿日が迫ってきてたので、発想の逆転をして山なしオチなしで話を書くか、と考えて書いたのがこの作品。

コンセプトはうなされた時に見る夢、ということで、支離滅裂で描写も適当なのも夢オチで強引にに納得してもらおうという意図の透けて見える作品に仕上がっているが、一応ある程度の背景は決めてはいるし、描写にも意図して入れてない情報もある。まぁここでそれを細かく解説するのも自分の冗談を自分で解説するような行為になるので割愛するわけだけれども。
ひとつ学んだことは山なしオチなしの方が余計に書くのが難しいというか、どこに主眼を置いて書くかの目安が無くなるので辛いという事。まぁセオリーから外れて書こうという試みがそう容易く成功するわけもなく。
まぁ久しぶりに苦しんで書いたので良い経験になったということで迷走感でも楽しんでくれれば幸いである。

追記:何かに追われてるんだけど何に追われてるか分からない夢ってのは自分の実体験。寝覚めは悪い。


3位 忘れる女 / Mr.SPERMA 12点(ACE1)
・木下の不憫さに泣いた
・序盤が伏線になってるんですね、返事を保留にしたのは彼女なりの優しさなのか無関心なのか
・随所に笑えるところがあって面白かった。一番好きなのは予習のくだりで「やってねえけど」と返すところ。このセリフ1つだけで周藤がどんなキャラかすぐ伝わってくる。見習いたいセンス。
・「虹色の鼻血」を筆頭に何度も笑わされた作品でした。入りからオチまで流れが予想できても、そんなことはどうでもいいとばかりに小気味よく会話が進み楽しく読ませてくれる。キレのいいギャグというか独特な言葉や小道具のチョイスのセンスに感服です。読み終わったら話は「忘れ」てしまうかもしれない、でも何度でも読める或いはいつまでも読んでいたい、そんな作品でした。
・何を忘れたか忘れるのってあるあるよね
[あとがき]
今回もコント風ですが、いやーオチが弱いなやはり。
もっとワッと笑えるオチがあるはずだと思って散々考えたんだけど、浮かばんまま時間切れになっちまいました。
『忘れる』に絡めてお茶濁したけどどーにも半端というか、自分の期待よりもだいぶ下行っちゃった感じですね。
それでも『ケンジの苦悩』よりは多少笑えるものになったんじゃないかと。あれは地の文の楽しさだけの一作でしたからね。
まー今回はみんなの重い空気を俺のアホで中和してやろうという狙いで書いたので、そこは成し遂げましたかね。『ネコと和解せよ』にちょっと取られましたが。

卵野郎と相談しながらネタを考えてたんですが、
「何を忘れたかわからなくて思い出すためにあれこれする話はどうだ」
という展望を聞かせたら
「告白のために校舎裏に呼び出したのを忘れてすっぽかしたとかか」
という気が触れたとしか思えない案が返ってきて爆笑しました。
さすがにサイコすぎたので多少マイルドにアレンジして使わせてもらいました。ありがとう卵。

ちなみに今回一番頭をひねって考えた箇所は『虹色の鼻血』でした。
今年もそんな感じでよろしくお願いします。


3位 亡くした心 / らいむ 12点(ACE1)
・ラストのセリフが良い
・死を幻想的に描いた作品。刻々と場面が切り替わり、この作品もまた夢っぽい。でもラストだけ話者が変わるのは唐突に感じたなぁ。もうちょっと長くとるか、序盤あたりにもう1つ『私』パートが欲しかった。
・表現がキラキラしてて綺麗。痛み、苦しみ、怒り、といったものは一旦忘れて初めて前に進めることもある。そんな忘れ物もあっていいんじゃないかと読んでてなんとなく思った。
・なんとも言えない哀愁漂う文体と、それだけに留まらない前向きな姿勢が良き
[あとがき]
 みなさん、どうもこにゃにゃちわ~。あとがきでは(本編でも)お久しぶりです。らいむです。
「亡くした心」のあとがきです。こんなのがトリでみなさんどういう気持ちで読んだんだろうと気になります。ちゃんと最後まで丁寧に読んでくれた方がいたらありがとうございます。
 これを書き始めたのは前回「ギリギリ」の結果発表&その次のテーマ「忘れ物」が発表された2019年6月9日です。前回個人的に色々なものがそれこそギリギリで作品は出せず投票やコメントすら怪しかったのであまりにも悔しくとりあえず一作品はと書いておいた作品です。ファイル履歴を見ると翌日の10日にはほぼ書き終わり19日には更新が止まったようです。
という話をもっくりに9月末にしたら保険も兼ねて提出しておいたら?となったのでそのまま出していた作品となります。この自分がそんなに早く作品を出したことがあっただろうかってレベルですね。
 そして、保険が本当に保険になりました…
 書き進めていた勝負の作品を年末までには1/8ほど仕上げていて年明けて追い込む予定だったのが、帰省先で高熱を出し、それを引きずり〆切の直前まで寝込んでいました。そのせいで出したかったものは結局出せず(いつも通り)これだけが出る羽目に。本当に悔しいけど本作を書いていたおかげで原稿落ちの事態は避けられてそれだけはよかったと思います。
 さて、この「亡くした心」についてですが、書いたのがいかんせん半年以上前なので何を思って書いたのか結構忘れてしまいました。憶えていることもあんまり触れる気には今はならないです。ただ内定がなかなか出ず研究室も訳分からんとこ放り込まれて諸々あって全てが嫌になってたピークぐらいの時に病みながら書いたという記憶だけははっきり残っています。
 次回も〆切付近はごたごたしてそうなので念のため、また保険を書いておきたいと思います。みんなが「忘れた頃にでもまた」出すよ状態だと自分が悔しいのです。とりあえず一作を確実にする保険は大事。忘れないように魂に刻んでおこうと思います。
 それでは、また 次 回 お会いしましょう。みなさんとお会いできるのを楽しみにしております。


2位 ネコと和解せよ / xnu!7 13点(ACE2)
・取りとめのない思考のせいで忘れ物する経験あるよね。日常の一コマっぽくて好き。
・忘れ物が猫だとは…。猫好きだけど、これからは、あざとい猫を見ると邪推しそうです。猫の名前の由来が気になります。
・くだらない思考を通してその語り手に好感を持たせるのがとても上手い。「猫好きな男は女に媚びたいだけだ」と猫好きの友人に言って怒らせたことがある私には非常に共感できる話でした。
・『うだうだ物事を考えすぎる人間』がうまいことエンターテイメントに昇華されている。堅苦しい文体なのにどこか軽妙でニヤリとさせてくる、今までのシリコンにはないタイプ。自分とこの教授を『あのホームレス』と言い捨てる根性がいいよな。
[あとがき]
 風邪をひきました。こんにちはxnu!7です。読んでくれてありがとう。

 今回のシリコンでは「しんみりする話を書かない」という縛りを設けました。思えば第2期シリコンあたりから誰かが泣いている作品ばっかり書いてきてて、泣いてなくても世界が滅んだりしてました。それが嫌というわけではなくて、むしろ書きやすくて好きなんですけど……でも今回のお題の「忘れ物」なんてしんみりしてくださいと言わんばかりのテーマじゃないですか。いつもの反骨精神が働いて、絶対しんみりなんかしてやるもんかと思い立ったわけです。

 しかし思いつくアイデアは全部しんみりするもので、何とか書き始めても全然筆が進まない。第2期のシリコンが始まったのは2014年らしいですから、大体6年はしんみりしていたわけで、しんみり以外のネタが考えられなくなっていたのです。そのまま〆切当日の20時が過ぎて、もう無理今回は辞退しようかな……いや、なんとしても出さねば……と考えながらお風呂に入ったら今回の話がフッと頭に浮かびまして、そのまま速攻風呂からあがって書き上げました。風呂は有能。

 なんか高校時代のノリだなあコレとか思いながら書きましたが、1mmもしんみりしてないのは事実。無事ノルマを達成したので自分の中では満足です。

 満足したので、次のテーマの「氷」では縛りをかけずに普通に書こうと思います。次回もよろしくお願いします。

 あ、散々こき下ろしてますが自分は猫派です。


1位 忘れ形見 / 淫卵 14点(ACE3)
・鬱路線かァ…と思わせてからの巻き返しが凄い!そして読み終わった途端、タイトルの意味がわかり、同時にお題への回答がなんだったのかわかる。演出力溢れる作品だと思う。
・忘れ物というテーマからどうやったらこれが生まれてくるの…敵わないです。何度もえっ?と意外な展開に引き込まれながら最後まで読まされました。
・秋山殿….「結局、弁当箱は部室に翌日まで放置された。でも母親にそのことを謝らなかった。」←これがいい.
・「母親にそのことを謝らなかった」というところがとても良い。これだけで色々なことが想像できる。多くは語らないけどしっかり話をまとめてくるのが素晴らしい。
・男が消えてから執着が消えたかの様に描写が淡白になってて読後感がすっきりしてた。
[あとがき]
私はNTRというジャンルを微塵も好みません。
NTRのエロ漫画で射精をしたことは一度もございません。
AVはシチュエーションの描写が浅いので、女性の激しい抵抗がないなど、NTR要素が気にならない場合は抜きます。
現実でのNTRはNG、創作なら可という人が多いと思いますが私は創作であっても楽しめません。
それはおそらく私が恋愛において敗者であるという自己理解から来るものなのでしょう。
私は他の人と同様に、もしくは人よりやや過剰に物語を感情移入して楽しみます。
NTRにおいてもそれを適用すると、恋愛敗者である私は寝取られた男性側で物語を見ざるをえません。
私にとってNTRはバッドエンドでしかないのです。

しかしこれでも私は創作にかかわる職についています。
自分が嫌いだからと言って理解をしない訳にはいきません。
あらゆる性癖を理解してその需要を知る必要があります。
嘘です、R18-G、特にリョナと虫、脳姦は勘弁してください。
とにかくNTRに良さを感じている人の多くは以下の3パターン(もしくはエロければシチュエーションは気にならない人)でしょう。
・女性を性的に支配する寝取り男性視点で楽しむ
・愛している男性を裏切る罪悪感を抱えながらも快楽に堕ちていく女性に興奮する
・私と同じ視点、つまり寝取られた男性視点でありながらその無力感に快感を覚える
読んでいただくとわかる通り、今作は3番目の視点で書かせていただきました。
そう目的が決まればNTRであろうと書くことは苦痛ではありません。
主人公の無力感が増すように細かな仕掛けを色々入れて楽しく書くことが出来ました。
そうしているうちにNTRの良さが……やっぱり分かりませんでした。

私にとって本物の純愛が一番ファンタジーなのでそりゃ純愛の方が楽しめますわよ。
というわけで、NTRが好きな方々を否定するつもりはありませんが私には難しいですね。
ってことで僕はチンポの赴くままにイチャラブセックスで欲望を満たそうと思います。
さようなら。


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