5位 宵涼 / Mr.SPERMA 5点
・ひと夏の熱い出来事かと思いきや、悲しい思い出に。直接言いましたが中盤の読みごたえがあると良かった。
・暑い日に氷売りの女性と話すという絵がとても良い。個人的に家で作るような大きめの氷は食べたくなるけど、ファーストフード店のジュースに入ってる細かい氷は何故か食べる気になれない。
・宿六の意味知りませんでした。知ってから読むと納得。宵闇という言葉の正しい意味も初めて知りました。オチがなんとなく読めていてもそれがなんだという感じで、読みやすいテンポでサクサク話が進みストンと気持ちよく落としてくれる、それこそ宵涼んでいるかのような清涼感のある心地よい作品でした。
・俺もかき氷って氷砕いて砂糖水かけるだけじゃないかって口にしたことあるけど、高いかき氷食べに行く人に氷の質感なんかが全然違うのだと力説された
[あとがき]
コンセプトとしては、素直に可愛いキャラを描いて素直に萌えさせておいて、最後に荒くれな一面を出してびっくりさせてやろうというものでした。
しかし中盤イヤイヤ書いてる感がモロに出ちまいましたねえ。これでは萌えることはできません。
書き慣れていないキャラというのを描写する以上、もっと時間をかけて書くべきでした。最終日の勢いだけで書ける題材ではなかったですね。
妹のくだりや終盤は別作品のようにイキイキしてるもんなー。爆速で書けて直しもほとんどなかったですね。「ちょっといわしてきますわ」とか別に書くつもりなかったセリフまでスラスラ出てきたくらいです。
まあ、また挑戦したいですね。次やる時はもっと計画的にやります。
しかし次回はもっと自分好みのテンションの高いものを書きたいですな。久しぶりにジジイ出してえなー。オッサンも出してえ。
5位 時に融解 / らいむ 5点
・時間の「凍結」というやり方でも氷を使ってるのが上手い。
・珍しく(?)しおらしいオチだなと思ったのに結局アタリ棒折られてしまった。それがいいんだけど
・アタリがタタリの言葉遊びはさすが作者ですね。前半のワクワク感がいい。
・目を覚ます直前、夢から現実に戻る時の描写がうまいね。『無音が遠のいていく』ってのはちょっと出てこない表現だな。
[あとがき]
こにゃにゃちわ~。らいむです。
久しぶりの二作品投稿です。『時に融解』と『氷の国から』が自分の作品でした。
氷から暑さ、夏、祭りに連想していく作品が他にもあったのが氷というテーマの冷たさや静かさの雰囲気とは逆で面白かったですね。
『時に融解』あとがき
記録によると、この作品は1月13日に書き始めて1月17日には書き終えていたようです。前回に続き自分でも驚きの早め投稿でした。はじめは卒論で忙しくなるだろうから先に保険を書いておこうみたいな気持ちだったのですが、完成してみたら意外と気に入ったのでこれでいいやってなった感じでした。
この作品でやりたかったこととして、昔書いた『先に生きる者』に近い感じで二転三転する構成をプロットなし一発勝負で書けるかというチャレンジがしたかったというのがありました。結局神様的存在が出てきたりところどころツッコミどころが残ったりと、かつての自作品の悪いところが出はしましたがなんだかんだそれらしくオチに持っていけてよかったです。この書き方だと適度に長すぎない作品になるので案外いいのでは?と思い始めているこの頃です。主人公は最初は女性をイメージして書き始めましたが、すぐに無性別で概念的な印象に変わりました。お話全体も靄のかかった神秘的な雰囲気になればなあと思って書いていました。
他には、使うと失敗しやすいという擬音語の多用をあえてやってみたり地の文で一人称&独白やってみたりと、危ない橋を渡りまくった作者的には楽しい作品でした。
タイトルは氷から融解という言葉を想起して、ふと「時に愉快!」みたいなセリフが脳裏に浮かんでそこから文字ってつけたのですがそもそもこの時に愉快の元ネタが思い出せないままでモヤモヤしています。元ネタがあるのかもわかりませんが似たような文言知っている方いたら教えてください。
書いていた頃はまだそんなという時期でしたが、こうなってしまった今こそ何かと行動の前に頭を冷やして一旦考えられる人間になっていきたいです。
4位 FROZEN BLOOD / Mr.SPERMA 5点(ACE1)
・同じ温度というフレーズが良い。後半がテーマを活かしきっている。
・「氷」から「熱」というテーマを引き出してるのがいいな。「同じ温度になる覚悟もないくせに」という部分が好き。
・形式の整った詩って視覚的にもいいよね
・タイトルが厨二的でヤバかっけえと好きと思いながら開いたら、中は案外硬派な要素もあってこれまたかっこいい。各ブロック2行目の対応が特に好みでした。ホントこの語感センスには痺れた。羨ましい。個人的には十分にお気に入り作品だけど、最後の最後に氷をもう一ひねりして何か綺麗に落としていたらシリコン歴代の歌詞系作品内でも文句なしの一等賞だったのでは。
[あとがき]
久々の詩ですね。
他人になかなか心を許せない寂しい人間が、氷に喩えて『これが自分の処世術なんだ』と自分に言い聞かせているという感じ。
「下す」「閉ざす」とかで韻を踏むのが一番気持ちよかったです。歯切れよくて。
3位 氷の国から / らいむ 6点(ACE1)
・2つの世界が交錯するというモチーフ好き
・「氷」や「冷たさ」というのは「拒絶」を連想させるけど、そのリンクはいつの時代からあるんだろうと読んでてふと気になった。
・解釈が難しいけど、無邪気な子供(炎)が心に壁を作る大人(氷)になる過程を描いた作品なのかなと思いましたね。炎に憧れる時もあるけど、結局人は氷でしか生きられないっていう。
・解説をくれ! 解説を!
[あとがき]
『氷の国から』あとがき
記録によると、この作品は1月21日に書き始めていたようです。そこから三か月放置して〆切前にそこそこ修正しました。卒論卒業就職前に半ば病みつつ書いたことを社会人初のGWで改修するというシチュエーション的には唯一無二で個人的には思い出深くなった作品です。
内定後内定式後も延々と社会人へ向けての課題とやらを送り付けられていて、卒論〆切前で発狂しそうな頃にもそこそこ重ための課題が出されてそんな余裕あるかボケと思って書いた作品でした。ある意味忙しくなって創作が捗ったってやつかもしれません。そう思うと感謝すべきか…?まあ卒論は間に合いませんでしたが…
いよいよ学生生活が終わりに近づき、いつかくるんだろうけどずっと来ないと思っていた社会が本当に目の前に迫ってきてるんだと実感し始めたぐちゃぐちゃメンタルで思うままに書きなぐった結果がこの氷の国からでした。学生中ずーっとなんとなく思っていたこともわずかながら形にできたように思います。もう社会人何年もやっている人たちにはどう見えたのか気になるところです。
少し何を意図して書いたのか忘れたところを思い出しながら今になって修正しましたがやっぱり大筋・イイタイコトは変わらなかった気がします。氷や火などどうとでも取れるようにあやふやに書いたつもりですので、読んだ人がこれを読んで自分は今こう思うんだなと跳ね返ってくるような作品にしたいと思って書いていました。実は『時に融解』の冒頭に書こうとしていたいつもの本文の抽象総括(亡くした心とか参照)みたいなのを分離してこねくり回した結果がこの作品でもあります。ああいうのいらねえよと言われていたにもかかわらずまたやってしまって、とはいえ捨てるのは勿体ないと思ってこうなりました。そういうわけでどっちの作品も見た目は違えど意図していた仕掛けや雰囲気として込めた思いは変わらないんじゃないかと思います。
これだけ分かりにくくしたものを詳らかに解説するのは野暮というのをSLC一期二期で痛いほど学んだのでこれ以上は語りませんが、逆に作品を読んで感じたことをフィードバックしてもらえるとめちゃくちゃ嬉びます。嬉しくなりすぎて勢いで結局書いてしまった作者解説を希望者に送りつけるかもしれませんのでぜひ(笑)
2位 溶けたもの / xnu!7 9点(ACE1)
・彼の女の子同士の会話が好きです(百合豚の感想)。閉ざしていく心が溶ける比喩というのはわかりやすいが、その表現の仕方が好きです。
・今回一番キャラクターが濃いのがこの作品かもね。画が浮かんでくるというか、二人の髪型や服装まで想像できる感覚があったな。
・ストレートに時事ネタを入れている作品がなんとなく久しぶりな気がしました。里穂が生理的に無理だったけど、純粋な話の構成的にも氷の使い方的にも上手えなあと思った作品でした。とけるという氷の特性を分かりやすくシンプルに一番落とし込んでいた作品だったかも?Zoom飲みとかやる知り合いいない陰キャにはとにかくこたえました()
・陽キャ遺伝子、発想が陽キャでいいね(と思う根暗であった)
[あとがき]
最近まったく家から出られません。こんばんはxnu!7です。読んでくれてありがとう。
今回の作品はなんというか……書いた目的というものが全くなくて、完成させるためにひねり出したようなものなので、正直後悔しかないです。あえて言えばこの悔しさだけがこの作品の価値ですかね。
最近人と陰キャ陽キャについて語り合ったことがあって、それが発想の元になっています。お互いに微塵も理解し合えないけれど、それぞれの価値観に基づいてやった行動に互いに救われる、みたいなことを書けたら良かったんですけどね。ほんとは。結局チョロい陰キャを書いただけに終わってしまいました。
あ、でもタイトルの使い方は少しだけ気に入ってます。
次のテーマでは何かしら読者に傷跡を残せるものを出したいですね。次回もよろしくお願いします。
1位 忘れられない思い出 / 淫卵 14点(ACE2)
・後半はちょっと寂しい気がしたけど「ンギャアーーーーーーー!!!」は笑っちまったなぁ。わざとらしすぎず、かわいこぶりすぎない、とてもいい悲鳴ですね。
・前半のギャグ調から後半のイチャラブ展開のギャップに翻弄されながら楽しめた作品。もっとばかすか笑かしてくると思ってた分後半に若干消化不良感はあったものの、こういう展開でも読ませてくるるのはさすがの文章力だなと思いました。小さい頃に雪玉にブツを突っ込んで死ぬほど痛かったのを思い出しました。
・題材はぶっとんでるけど、こういう短くも余韻のある終わり方がとても好き。
・一周回ってストンと落ちるのが素晴らしい
[あとがき]
後半が蛇足な気がします。
気取らずに前半の氷を用いたマスターベーションについて語れば良かった気がします。
実は締め切り前日までは全く違ったオチでした。
冷たいものでしか興奮できない主人公が死体性交に目覚めてしまうというものです。
まぁ誰も読みたくないし私も書きたくもないので、ずっと書き始められずに悩んでいて、なんか優しい話になりました。
ただ、彼女の優しさを出すために平坦な情事シーンが長くなってしまったのが反省です。
ちなみに氷ではないですが、ミンティアを口に含んでフェラをしてくれる性風俗店があります。
確かに面白い感覚で、清涼感もありましたがエロに清涼感は必要ないかなという感想でした。
気になる方は個別にご連絡ください。
あと、作品を書き上げた後にローションを冷蔵庫で冷やしてオナニーしてみましたが特に気持ちよくなかったです。
ちんぽは人肌と触れ合うためにできているんだなと思いました。
トップに戻る